2019.05.20
《認知症研修・第2回目》(全6回)
2019年5月20日(月)特養4階会議室にて、全6回「認知症研修」の2回目の講義がおこなわれました。
ポプラの各施設から希望者30名の職員が参加です。
マックシールスクールの平野講師(大阪府認知症実践指導者・上級認知症ケア専門士 等)にご指導いただきます。
普段から認知症のご利用者様と関わる事の多い職員に対し、認知症に対する理解を深めてもらうこと、ケアの質の向上・ならびに他施設の職員との情報共有を目的としておこなっていきます。
2回目のこの日は『認知症を理解する②』としてBPSDへの対応、というテーマで進行しました。
(※BPSDとは…認知症の人が受けるストレスによって起こる、反応や行動のこと)
「BPSDはなぜ起こるのか?」
「BPSDが起きた原因を突き止める方法は?」
など受講者同士話し合う時間が設けられ、様々な意見が出されました。
平野講師によると「どれも正解です!」
認知症である前に「人」であるからこそ、原因もひとつではなく現れるBPSDも様々とのこと。
・BPSDを「問題行動」ととらえない (ご自身では対処できない状況の結果、起こる行動なのだから)
・行動を抑制しない (相手の立場になって考える・原因があるはず)
・気持ちを無視した対応をしない (否定や肯定ではなく、受容と共感で心理的安定を)
グループホームをご利用中で帰宅願望の強いA様、という設定で原因や対処法について学びます。
介護者側から見たA様の健康状態や家族関係、認知症の状態などの情報をもとにした話し合いの後、A様の言葉として心境を表すスライドが流されました。
『ある日、にこにこ顔のお兄さんが二人家に来て、おおきな荷物とともに車に乗せられ、知らない場所の知らない建物の前に着きまいた。 そこにはにこにこ笑っているお姉さんたちがいて、中に入ると知らない人がいっぱいいて、気付いたら見覚えのない部屋の中にいました。 ここはどこ?なぜここにいるの?誰か教えて。とっても怖い。話を聞いて! 部屋の外に出ていくと、にこにこ顔のお姉さんに連れ戻されました。……(続く)』
…ああ、相手の立場に立って共感するってこういうことだったんだ、と実感。
それは怖いよね。不安だよね。少し立ち止まって気持ちを聞いてさしあげることが必要なんですね。
《認知症ケアとはチームケア!》
名前で呼びかける、少しの時間でもお話しを聞く、一緒にできる役割を見つける、などチームみんなで1日の中での関わりを増やしていくことが、気にかけてもらっている、ここにいてもいいんだ、という安心感につながるそうです。
いつもと違う変化に「気づく」のは、生活を共にしている介護者の「人」としての直感だけ。
ご利用者様に必要なことや、ご希望を満たしていくきっかけとなる皆さんのこの感受性を、大いに活かしてください‼とのことでした。
次回3回目は6月24日(月)です!